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「退職金で住宅ローンを一括返済すべきか?」「老後資金に残すべきか?」──50代になると誰もが一度は考えるテーマです。私自身(57歳・子なし夫婦・賃貸暮らし)も、持ち家の知人たちの体験談を聞きながら、自分だったらどうするかを真剣に考えました。
退職金でローン完済は正解か?
多くの人は「ローンがなくなれば気持ちが楽になる」と考えます。一方で、老後資金の不足を心配して「退職金は残すべき」と迷う人も少なくありません。
実際、退職金の平均額は大企業で約2000万円、中小企業では1000万円未満というデータもあり、これを住宅ローン返済にすべて充ててしまうと、老後資金が心許なくなるケースもあります。
退職金完済のメリット・デメリット
メリット
- ローン返済から解放され、心理的に安心できる
- 利息負担がなくなるため、総返済額が減る
- 毎月の支出が軽くなることで生活が安定する
デメリット
- 手元資金が大きく減り、老後生活が不安定になる
- 介護・医療など突発的な出費に対応できなくなる可能性
- 年金だけでは生活が苦しい場合、現金不足に陥る
つまり「心理的安心」と「資金余裕」のどちらを優先するかが重要です。
体験談:退職金で返済した人・しなかった人
知人Aさん(60歳・持ち家): 「退職金でローンを全額返済しました。返済がなくなって本当に気が楽になった一方で、貯金が減り、老後の生活費に不安を感じています。」
知人Bさん(58歳・子なし夫婦): 「退職金の一部で繰上げ返済をしました。月々の負担は軽くなりつつ、老後資金も残せたので安心です。」
知人Cさん(61歳・持ち家): 「返済はしたかったけど、医療費や介護のリスクを考えて退職金を全額残しました。代わりに借換えを利用して返済額を下げました。」
私の気づき: 「『返すか残すか』の二択ではなく、『一部返済+資金を残す』というバランス型が安心だと感じました。」
繰上げ返済・借換えとの違い
退職金での完済は「一括返済」に近い方法です。一方で「繰上げ返済」や「借換え」には柔軟さがあります。
方法 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
退職金完済 | ローンを一気に消す安心感がある | 十分な老後資金が残せる人 |
繰上げ返済 | 一部返済で利息を減らしつつ資金を残せる | 貯蓄の一部を使いたい人 |
借換え | 金利を下げて返済額を軽減 | 残債が多く長期で返済が残る人 |
繰上げ返済の進め方や体験談は、こちらの記事をご覧ください。
👉 50代からの住宅ローン繰上げ返済|老後資金とのバランスは?
借換えのメリットや体験談はこちらの記事で詳しく解説しています。
👉 50代の住宅ローン借換え|老後資金を守る最適な方法
専門家相談で安心の選択を
退職金の使い方は一度決断すると取り返しがつきません。だからこそ、専門家や金融機関に相談して「返済」「残す」「借換え」それぞれのメリットを比べることが大切です。
ファイナンシャルプランナー(FP)相談や、ローンシミュレーションサービスを活用することで、自分に合った最適なプランを見つけやすくなります。
まとめ:完済は「資金バランス」がカギ
退職金で住宅ローンを完済するかどうかは「安心感」と「資金余裕」のバランス次第です。体験談からも分かるように、全額返済は安心感がある一方で、老後資金不足のリスクもあります。
一部繰上げ返済+資金を残す、あるいは借換えで月の負担を軽くするなど、柔軟に考えることが大切です。
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